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不動産競売(けいばい)って儲かるの?

超低金利政策で融資がつきやすいことや、節税目的、海外資本(主にチャイナ・マネー)の流入などといった理由で、不動産、なかでも東京都心の不動産価格が上昇しています。

そのような状況の中で、少しでも購入価格を下げるための手段として「不動産競売(けいばい)」というちょっと毛色の変わったセミナーがあったので、興味本意で行ってみました。復習も兼ねて情報を整理してみます。

不動産競売とは何か?

Wikipediaで「不動産競売」を調べてみると、以下のような難しいことが書いてあります。

不動産競売(ふどうさんけいばい)とは、民事執行法(以下「法」という)に基づき、債権回収のために、債権者が裁判所に対して申立てを行うと、その不動産を裁判所が売却する手続である。強制競売と担保不動産競売を併せて一般にこのように呼ぶ。【出典:wikipedia】

簡単にいうと、銀行からお金を借りて住宅などの不動産を購入したものの、返済が不能になってしまったため、銀行が裁判所に依頼して、不動産の買い手を探してもらう手続き、のことです。

不動産競売は誰が参加できるのか?

結論からいうと誰でも参加できます。

不動産競売には「期間入札」と、それでも買い手が決まらなかった時に行われる「特別売却」の2パターンがありますが、ここでは一般的な「期間入札」についてだけ触れたいと思います。

同じく、Wikipediaによれば、以下のように書かれています。

強制競売が決定すると、まず裁判所の執行官による査定が行われる。この査定により最低売却価格が決定する。その数ヶ月後に、2週間から1ヶ月の間で定めて期間入札が行われる。この入札は個人、法人を問わず保証金を裁判所に支払えば誰でもできる。【出典:wikipedia】

こちらも簡単にいうと、興味がある競売案件があったら、申し込んで、保証金を払い、買いたい金額を買いて裁判所に書類を送ります。期限がきたら、参加した人達のなかで一番高い買取価格をつけた人が当選する、といった具合です。

不動産の競売に関する最大、かつよくある疑問

誰でも参加できるといっても、「不動産競売」と聞くと「怖い人が関与しているのでは?」「銀行融資がつかないから投資しづらいのでは?」「事故物件(居住者が不慮の最後を遂げた)ばかりでは?」といった疑問が湧いてきます。

しかし、セミナー講師曰く、「最近では法律が改正されたので、怖い人が不法に占拠していてもすぐに警察が動いて強制排除してくれるようになっているから、今ではそうしたことはない。」「そうした案件が中心なので事故物件は少ない。」「銀行融資も(もちろん物件によりますが)つきます」ということでした。

そうであれば、俄然、関心が高まってくるのではないでしょうか?

競売のメリット・デメリット

ここで、競売のメリット、デメリットを簡単に整理します(セミナーで聞いたことのうち、印象と記憶に残っている範囲で)。

<競売のメリット>

  • 不動産業者の利益がない分、価格が下がる
  • 売買仲介手数料が不要
  • 司法書士に支払う登記手数料が不要
  • 公平な競争環境(物件について得られる情報が平等)
<競売のデメリット>

  • 保証金が必要
  • 知識がないと失敗する
  • 占有している人に退去してもらわなければならない
  • リフォーム等の手間がかかる

競売のはじめ方

競売情報は完全に公開されています。

大本のデータは裁判所によって運営されている、不動産競売物件情報サイト「BIT」に公開されています。

しかし、さすがに公的期間が運営するサイトだけに、検索機能やダウンロード方法などの使い勝手が悪いため、実務的には民間企業が運営するサイト「981.jp」が使われるようです。「BIT」から情報を拾ってきて、ユーザーが使いやすいように開発されています。

まとめ

以上が、不動産競売に関する情報です。セミナーでは講師の投資事例などが紹介されており、私も不動産投資をするなら是非、競売を有力な候補として加えたいと感じました。

やはり、他人と同じことをやっていては儲けることは難しいのがビジネスなので、こうした競争相手が少なめのビジネスは狙い目ですね。ただし、知識武装をしないと、思わぬ失敗をし兼ねませんので、しっかりと知識をつけてから実行すべきであることは言うまでもありませんね。