3分でわかる株式投資【ファンダメンタルズ分析編】

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株式投資をするときに、現在の株価が安いのか高いのかを判断したり、今後の株価が上がるのか下がるのかを予想したりするための分析方法として、大きく2通りのアプローチ方法があります。

1つはその企業の経営指標を分析する『ファンダメンタルズ分析』。もう1つは株価の動きを分析する『テクニカル分析』というものです。 ここでは、これから株式投資初心者が「ファンダメンタルズ分析ってなに?」ということを3分で知るための基礎知識についてまとめてみました。

3分でわかる株式投資【テクニカル分析編】を読む

【PER】株価が「1株あたり利益の何倍か」をみる

「ファンダメンタルズ分析」の最もメジャーな指標としては【PER】【PBR】【ROE】という3つの指標が挙げられます。まずは【PER】から順にみてみましょう。

【PER(ピー・イー・アール)】は日本語にすると「株価収益率」となります。字の通り《株価》と《収益》を比較することによって株式の投資価値を判断するのに用いられます。

株価を1株あたりの利益で割って求めます。つまり、株価が「1株あたり利益」の何倍になっているかを見るわけです。

【PER】=《株価》÷《(1株あたり)利益》

例えば1株あたり年100円稼ぐ会社があって株価が1000円なら【PER】は10倍になります(1000円÷100円)。一方で、1株あたり年100円稼ぐ会社があって株価が2000円なら【PER】は20倍になります。

1株あたり利益は同じ2つの会社ですが、1株あたり利益の10倍の株価で買うのと20倍の株価で買うのを比べた場合、10倍の方が割安です。従って【PER】でみた場合は数字が低いほど割安という風に考えます。

では、【PER】の一般的な高い低いを判断するための目安について説明したいと思います。

リーマンショックのような株価が停滞する低迷期や、バブル相場のように株価が高騰する活況期もあったりして、その時の状況によって全体的な【PER】の平均値も変わるのですが、株式市場全体の平均的な【PER】はだいたい10倍〜20倍くらいの水準で推移しており、だいたい15倍程度が標準的な水準だといってよさそうです。

しかし、投資家の間で、その企業が将来的に利益が増えるという成長期待が高ければ【PER】は高くなり、反対に成長期待が低ければ【PER】も低くなるという性質があります。また、市場全体が強気の時は【PER】が20倍を超えていて割高に見えてもその後もどんどん株価が上がることが多く、反対に市場全体が弱気のときは【PER】が10倍を割っていても株価の下落が続くことが多いので、【PER】はどのような時でも一律に使える指標ではありません。

【PBR】株価が「1株あたり純資産の何倍か」をみる

メジャーな指標の2つ目として【PBR】をみてみましょう。

【PBR(ピー・ビー・アール)】は日本語にすると「株価純資産倍率」となります。字の通り《株価》と《純資産》を比較することによって株式の投資価値を判断するのに用いられます。

株価を「1株あたり純資産」で割って求めます。つまり、株価が「1株あたり純資産」の何倍になっているかを見るわけです。

【PBR】=《株価》÷《(1株あたり)純資産》

純資産とは会社の総資産から負債を引いた、純粋にその会社の資産といえる部分のことです。そして、これを1株あたりに割り振ったものが「1株あたり純資産」と呼ばれます。仮に【PBR】1000円の会社が解散した場合、株主には1株あたり1000円が配分されることになるため「解散価値」とも呼ばれます。

例えば【PBR】1000円の会社の株価が800円なら【PBR】は0.8倍となります。つまり、1000円の資産を800円で買えることになり、お得な状態のように見えます。ところが、実際にはPBR1倍未満の会社は何社もあります。これは、赤字を垂れ流していて将来的には純資産が減っていくと思われている駄目な会社か、優良企業だけど何かの理由で一時的に大きく株価が下がっているかのどちらかの場合が多いです。

このうち、前者の場合には買いチャンスとは言えませんが、後者の場合には絶好の買いチャンスとなります。また、【PBR】1倍を「底値のメド」として売買に生かす方法もあります。例えばトヨタ自動車は92年、95年、03年と景気の悪化や急激な円高で経営が苦しく株価が大きく下落しましたが、いずれの場合も【PBR】1倍近くのところから株価は反転しています。トヨタ自動車のように日本を代表する優良企業で注目度も高い銘柄の場合、【PBR】1倍近くまで下がると「底値」と考えて株を買う投資家が多いためだと考えられます。

【ROE】「自己資本活用の効率性」を見る

メジャーな指標の3つ目として【ROE】をみてみましょう。

【ROE(アール・オー・イー)】は日本語にすると「自己資本利益率」となります。成長性を測る指標のなかで代表的な指標です。《利益》を《自己資本》で割って求めます。

【ROE】=《1株あたり利益》÷《(1株あたり)自己資本》

会社の事業活動によって、自己資本の金額である株主のお金をどれだけ上手に使って利益を生み出したか、という自己資本活用の効率性を計ります。《1株あたり利益》が100円、《1株あたり自己資本》がそれぞれ500円、1000円の会社があったとすると、【ROE】は前者が20%、後者が10%となり、同じ100円を稼ぐためにより少ない元手で済む前者の方が資本効率が良いと言えます。従って、【ROE】が高ければ高いほど自己資本活用の効率性が高いということになります。

ROEは1990年代から注目されている指標で、欧米の企業では高くて日本の企業は低いという傾向があります。2012年末のアベノミクス相場以降、ROEはとても重視されるようになってきました。

2014年8月、経済産業省は、「持続的成長への競争力とインセンティブ〜企業と投資家の望ましい関係構築〜」と題するレポートを発表しました。このなかで、「グローバルな投資家との対話では、8%を上回る【ROE】を最低ラインとし、より高い水準を目指すべき」という報告がされました。その結果、上場企業の多くは、この8%を【ROE】の目標とするようになっています。

他の指標もそうなのですあ、【ROE】も業種別で大きく平均値が異なります。業種別に見ると、「情報・通信」は高い一方で、「石油・石炭」は低くなっています。あまり設備投資(資本)が必要ない業種は【ROE】が高くなりやすいため、差が大きくなります。いづれにしても業種で大きく異なるということは気に留めておく必要があります。

最後に

如何でしたか?「ファンダメンタルズ分析」の代表的な指標について簡単に説明してみましたが、なんとなくでもイメージが掴めましたでしょうか?

他にも様々な経営数値の変化を時間軸でみたり同業他社と比較したりしながらその企業の価値を評価して、株価と見比べながら割安な銘柄を探す、という方法です。企業の実態を元にして投資判断をする分、長期的には失敗の可能性が相対的に低いとみられています。その反面、そうした情報は既に反映された適正株価になっているのだから素人が分析したところで仕方がない、という見方もあります。

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