3分でわかる株式投資【配当利回り編】

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日経平均の株式に対する予想配当利回りは1.6%(2018年2月1日現在)となっています。銀行預金が0.001%という低金利の時代にあってはとても高いように見えるかもしれません。

初心者かつ堅実派タイプの投資家は、この配当利回りを重視した投資スタイルから始める人も多いのではないでしょうか。かくゆう私もそのうちの一人です。しかし、配当重視の投資スタイルは一見、安全性が高いように見えますが、そうとばかりも言えない点もあります。今回は、そうした初心者が注意するべきポイントを重視してまとめてみました。

配当利回りとは

それでは、そもそものところから見ていきましょう。【配当利回り】とは株価に対する年間配当金の割合を示す指標です。1株当たりの年間配当金を、現在の株価で割って求めます。

【配当利回り】=《1株当たりの配当》÷《現在の株価》× 100

従って、例えば株価が1,000円で配当金が年10円の場合、配当利回りは1%(10円÷1,000円×100)となります。

アベノミクス開始時点から持っていれば現在の配当利回りは4.3%

2012年12月に始まったアベノミクス相場の始動点(日経平均8,700円程度)の時に持っていた株(日経平均ベース)は、2018年1月末時点(23,000円程度)では264%(2.6倍)になりました。そして、その株から得られる配当利回りは4.3%程度になっている計算になります。

持っているだけで年間4.3%の配当を貰えるなんて凄いありがたい話ですね。しかし、株の値上がり益の264%と比較すると、この値上がり益と同等の配当を貰うためには61年間持ち続けなければならない計算になります。そして、4.3%という数値は、株価が動いている時には数日で損してしまうくらいのレベルなのです。

そう考えると、(今買うと)1.6%の配当利回りを狙うというのは危険な感じもしませんか?

配当利回りの見方と注意点

比較的、長期投資家や安全性を重視する人が重視する指標になります。定期預金や国債と比較して、値下がりのリスクを多少とってでも、年間3-4%の利回りのリターンを狙うといった考え方です。

短期・中期の投資家にとっても、「この株は配当利回り4%が下限だろう」といったように、下値を判断するための指標として用いられたりします。「配当利回り」を評価する際の注意点として、初心者が注意するべき点を3つほど挙げたいと思います。

業績が悪化して株価が下がっている

「配当÷株価」で算出しますので、業績が悪化して(もしくは今後悪化する見込みがあって)売られている場合、分母の株価が小さくなった結果として配当利回りが高くなります。「買い場」であるとも言えますが、業績悪化が続くと「減配(配当が減ること)」の可能性も高くなりますので、3-4%の配当利回りに期待しても、それ以上の損を抱えるリスクが大きくなります。

タコ足配当をしている

稼いだ利益以上の配当をすることを「タコ足配当」といいます。自己資本が減るため、財務面の安全性が下がります。それが懸念されて株価が下がったことで「配当利回り」が高くなっているという場合がありますので、安易に買わないように注意が必要です。

記念配で利回りが高くなっている

「創立◯◯年記念」などで通常の配当に加えて特別配当が出されていることによって、一時的に配当利回りが高くなっている場合があります。翌期には、配当が減って配当利回りが下がる可能性と、それを懸念して株価が下がる可能性のダブルリスクがありますので、きちんと確認してください。

配当性向とは

こうした点を確認するために「配当性向」という指標があります。企業が稼いだ利益のうち、どれだけを配当として出すかを示す指標となります。この数値が高ければ、株主にたくさん配当を出しているんだということがわかります。配当性向の計算式は以下のとおりです。

【配当性向】=《1株当たりの配当》」÷《1株当たりの当期純利益》」× 100

この数値が100%を超えると「タコ足配当」となります。稼いだ利益以上に配当を出しているということになりますので、財務的に好ましいとは言えません。一時的な損失が発生して利益が減ったものの、翌期以降には回復の見通しがあって安定配当を継続する、といった背景がある場合や、ROEを高めるために一時的に配当を増やすといった政策上の狙いがある場合は例外になります。

総じて、配当は株主還元の主要な施策の1つですが、「自己株式の取得」も増えてきています。配当だけでなく、自己株式の取得も合わせて株主にどれだけ利益を還元しているかを測る指標として、「総還元性向」という指標も近年ではよく用いられます。

終わりに

如何でしたか?配当を重視した投資をする場合に注意すべき点について中心にまとめてみました。

本来は、企業は稼いだ利益を事業拡大のために再投資するのが最も効果的に資本が拡大するのが好ましく、再投資先が見当たらない時に配当する、というのが理想です。そのため、配当利回りが高いというのは一概に良い状況とは言えないのですが、日本企業の中には再投資先もないのに配当もせずに現金を溜め込んで、ますます資本効率(ROE)が悪くなっている会社がたくさんあります。そうした会社に投資するよりは、株主還元を重視している(=株主を大事にしている)会社に投資するのは安全な投資であると言えるかもしれません。

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