どうなる?プレミアムフライデー

プレミアムフライデー開始2回目は3月決算企業の年度末日にあたる3月31日(金)となったが、状況はどうだったのだろうか?

お約束の「国と大手広告代理店のセット」による推進パターン

「プレミアムフライデー推進協議会」なるものが運営する公式サイトが存在するようなので覗いてみると、経済産業省と大手広告代理店の博報堂が主体となっている模様。社員の過労死が問題となっている電通ではないのがせめてもの救いだが、旗振り役が長時間働いているという現実は皮肉以外の何物でもない。
「企業に任せていても長時間労働が改まらないから、こういう日を使って無理やり休ませてしまいましょう。しかも早く帰った人がお金を使って経済効果もあるので一石二鳥。」 という、上から目線の安直な発想が基になっているように思えてならない。

しかし、少し考えてみれば、長時間労働が常態化した企業が強制力のない掛け声だけの企画に乗るはずはないので、肝心の長時間労働の企業は減らないと思われる。そして、参加するのは国の言うことに逆らいづらい大企業が中心という、お決まりのパターンだろう。

「月末金曜、咲かせましょう。」という曖昧模糊としたコピーライティングが、この企画の芯の無さを物語っている。



第1回目のプレミアムフライデーの成果をアピールしているが…

同サイトに第1回目(2月24日)の実態調査結果が掲載されている。その調査結果によると、

・実際に早帰りした人は全体の17%。早帰りした人のうち、87.6%の人が「豊かな時間を過ごすことができた」と回答
・消費喚起に取り組んだ企業は27.7%が売上が増えたと回答(従業員3000名以上の大企業は57.9%が増えたと回答)
・働き方改革導入企業の81.6%が効果を実感。「プレミアムフライデー」が働き方改革導入を後押し

といった、成果をアピールする内容が並べられている。

早帰りできた会社員にしてみれば文句を言う理由はあまりない(それ以外の日にツケが回って結局労働時間が変わらないというなら話は別だが)。推進側の企業にしてみれば「ノー残業デー」に似たようなものが1つ増えたようなニュアンスだろうか。サービス提供側の企業にしてみれば、販促の機会となるイベントが1つ増えたということだから積極的な文句はないだろう。

一方で、株式会社インテージの「速報!『プレミアムフライデー』事後調査」によると、2月上旬に行った事前調査の結果と事後調査の結果で印象の変化を見てみると、肯定的な印象が41.5%から24.8%に減少し、否定的な印象が増えた。
また、実際に「早く帰った人」「早く帰らなかった人」「職場で実施・奨励されなかった人」に分けてみると、「早く帰った人」は6割以上が肯定的な印象を持っている一方で、「実施・奨励されなかった人」は否定的な印象を持っている(肯定的20.7%<否定的36%)という結果になったとのことで、実施率が高まらなければ不快な思いをする人の方が多くなるという状況になりそうだ。

こうしてみてみると、これといって文句を言う人や企業がいないという点では否定する根拠に欠けるが、かといって賛成する気にはなれない、なんだか気持ちの悪い企画だという印象だ。

まとめ

人口減少が進むなかで人手不足の深刻化が進んでおり、労働力確保のためにも労働環境の改善は企業にとって待ったなしの状況となっている。労働時間を短縮しながら利益を上げていくための生産性向上に取り組んでいる企業からすると、「皆さん、残業しないで一律で早く帰りましょう。その分遊んで経済を回しましょう。」というのは、あまりにも稚拙な発想だということに早く気づいて、無駄なことに税金を使うのを止めてほしいものだ

編集後記

国が音頭をとってやった企画としては「クール・ビズ」は良かったと思う。猛暑の中で汗をかきながらスーツを着て働くことは本当に辛かったし非合理的だと思っていたので、文句のつけようがなかった。やはり小泉元首相のセンスが良かったのだろうか。

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