社会課題

ワーキングプアとは?現状や問題点は?

ワーキングプア

ワーキングプアという言葉をご存じでしょうか?もともとはアメリカでいわれ始めた言葉で、懸命に働いても生活するのにギリギリで貧困だというような人たちのことを指します。
日本でも2012年をピークに増加していき、問題となっています。ここではワーキングプアについて紹介するとともに、その問題点や改善策についても紹介していきます。

そもそもワーキングプアってなに?

ワーキングプアとは午前9時から午後5時までなど、1日8時間のフルタイム働いているにもかかわらず、生活を維持するのにギリギリか生活するのに困難な収入の人のことを指します。

または、生活保護の水準すら満たさないほどの収入しか得られない、別名「働く貧困層」をいいます。 ワーキングプアという言葉の意味や定義づけについては、明確には決められていません。もともとワーキングプアについて議論が始まったのは、進歩主義時代といわれる1890年から1920年ごろのアメリカでした。
思想家などが集まり議論され、一応は貧困線を満たす収入を得られていない労働者という基本的な見解はなされました。

しかし、具体的な意味や定義づけに関しては今もなお議論が続いています。 それぞれの国の事情や所得水準が違うため、一概に決められないのはしょうがないのかもしれません。
日本では一応、年間で200万円以下と定義づけられることが多いのですが非正規社員が年間200万円以下、正社員の場合は年間300万円以下と考えられるケースもあるそうです。
年間200万円以下となっているのは、生活保護における給与水準が年額約200万円となっているからです。

ワーキングプアの現状と原因、問題点

ワーキングプアの現状

総務省の「労働力調査や就業構造基本調査」や国税庁の「民間給与実態統計調査」によると、日本での年収が200万円以下のワーキングプアといわれる人は1100万人を越えているそうです。 日本におけるワーキングプアを男女別に分けると男性のワーキングプアの割合の全国平均は約25%で、女性の全国平均は約40%と女性の方が多くなっています。

日本の経済が2012年以降、少しずつ回復傾向にあるといわれていますが、ワーキングプアが1100万人以上もいるのにはさまざまな原因があります。

ワーキングプアの原因

労働者派遣法の規制緩和によって、職業紹介の事業が自由化されました。その結果、職業紹介事業者や労働者派遣事業者が増加し、パートやアルバイトといった非正規雇用の人が増えました。これがワーキングプアを生む原因の1つとなっています。

非正規で働く人は雇用期間が決められていたり、キャリアアップが期待できなかったりすることから低収入になりやすいのです。企業間での取引のなかで起こるコスト削減の圧力によって企業の人件費削減等が発生し、これもワーキングプアを起こす原因となっています。 各企業は海外の安いコストとの競争の中で安い労働力を確保するために賃金が安く済む外国人を雇用したり、パートやアルバイトといった非正規社員を増やしたりしています。
その結果、非正規社員が増えワーキングプアも増えるのです。

価値観の多様化もワーキングプアを生む原因となっています。これまでは、正社員として新卒で入社し、定年まで働くといった概念が一般的でした。しかし、終身雇用が崩壊しつつあり、労働者の価値観も多様化してきています。
「いつどうなるかわからないなら、お金がなくとも自分の好きなことをして、生きたほうが良い」などという考えの人が増えています。自分の意思で収入が少ない非正規雇用などのワーキングプアの道を選択する人も、実際にいるのです。 また、非正規社員ではなく正社員として働いていても、ワーキングプアになる人もいます。

原因は、デフレによる賃金水準の低下です。日本はバブル崩壊以降に急激にデフレが進み労働者の賃金水準が低下してしまい、その尾が引きずられています。
結果、正社員として働いていても、なかなか給料が上がらずワーキングプアになってしまうのです。

以上のようにワーキングプアにはさまざまな原因がありますが、色々な問題も起こってきます。

ワーキングプアの問題点

ワーキングプアの深刻な問題として、過労死や自殺があります。
自ら選んだわけではない人がフルタイムで働いてもお金が足りないと、他に仕事を増やしたりして体を酷使します。その結果過労死に繋がってしまうこともあるのです。また、お金がなく生活が苦しくなると精神的に追い込まれていきます。
生活費を賄うために金融機関に借金してしまうこともあるでしょう。精神的に追い込まれて借金が重なると、自殺者も増える結果となってしまいます。

ワーキングプアによって結婚ができない人も増えます。結婚生活にはある程度安定した収入が必要だからです。結婚できない人が増えると少子化にも拍車がかかります。ワーキングプアは少子化問題にも繋がってしまうのです。

この他にも、ワーキングプアは老後の生活設計ができずにホームレスになってしまう可能性や、国にとっては税収が減少してしまうという問題もあります。

終わりに|ワーキングプアとは?

ワーキングプアを減らす改善策は人によって異なります。
例えば、フルタイム働き賃金が少ない場合は、転職活動をすることも大切です。一生懸命働いているにもかかわらず、賃金が上がらないのは会社に原因があるのかもしれません。

ハローワークだけではなく無料で使える転職エージェントサービスもありますので、色々調べることが大切です。また、非正規社員の場合は副業を始めるというのも対策になります。

さらに、ワーキングプアですでに借金がかさんでしまっている人は債務整理も検討しましょう。

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