米グーグル傘下のディープマインド社(英国)が開発を手がけるAI囲碁ソフト「アルファ碁」が、2017年5月、世界最強の中国人棋士、柯潔九段(19)との3番勝負で3局全勝したことが話題になりました。
話題に事欠くことのない人工知能(AI)ですが、就職活動にも大きな影響を与えるようになってきそうです。
就活エントリーシート、AIがチェック
ソフトバンクは、日本IBMが提供するAI「ワトソン」を新卒採用のエントリーシートの評価に取り入れると発表しました。
インターネット広告大手のセプテーニ・ホールディングスでは、2009年から蓄積している約6000人の社員データを活用して、AIによる診断を採否の尺度に利用しているといいます。
また、ANAもAIを使った採用に踏み切っています。人間の生まれつき持っている性格をAIが診断する「GROW」というアプリの利用を、2018年卒の採用から事務職で必須にしました。
企業側としては、激しい人材獲得競争の中で、他の企業とかぶらず、かつ優秀な人材を見抜くため(セプテーニ)といった目的や、人事担当者の作業時間や手間を減らし、新たに生まれた時間を応募者との対面でのコミュニケーションに費やす(ソフトバンク)といった目的のために利用しているようです。
求職者にとってもAI導入で福音あり
求職者側にとっても、自分の職業を考えるにあたり、AIによる適職診断や候補企業の抽出といった作業で利用することで、効率的な就職活動が可能になるでしょう。
自分がやりたい事や、なりたい職業に対して、AIから「不適合」の診断をされるのは辛いことかもしれませんが、だからといって諦めなければならない訳ではありません。
また、その上で挑戦するだけの覚悟があれば、単に向き不向きの視点だけではなく、いろいろな出会いや自分自身の変化によって、現時点では想像もつかないような、豊かな職業人生を送れる可能性だって十分にあるでしょう。
現時点ではSPI(適性検査)の進化版のようなものかもしれませんね。こうなると、巷には早々に「就活でのAI対策」なんていうサービスが出てくるかもしれませんね。