日本でも政府が推奨するなど、副業に対する社会的なイメージが変わってきましたが、アメリカでは2008年頃のリーマンショックを境として、サイドハッスルという言葉が生まれ、若者を中心に積極的に副業に取り組むトレンドが続いています。
この記事では、サイドハッスルについて解説するとともに、会社員や主婦が幸せになるための副業とはどのようなものかについて説明しています。
サイド・ハッスルとは?
米国では20・30代の世代でサイド・ハッスル(Side hustle)というムーブメントが起きています。ハッスルは“お金を稼ぐ”という意味のスラングです。
彼らはリーマンショック以降の不況で就職難を経験していたり、多額の学生ローンを抱えて社会人になった世代のため、1つの会社に依存することのリスクを肌で知っており、収入源は分散した方が賢いと考えています。
本業に関連した知識やスキルを高められるものや、好きな趣味を収益化できるもの、在宅で行えるオンラインビジネスなど、幅広い分野で副業をしています。
多額の資金を投じる必要がなければ、失敗しても傷は浅く、生活に困ることもないという考え方です。
副業は当たり前の世の中になる
日本においても、やる気とパソコン(もしくはスマートフォン)とインターネット環境があれば、「ヤフオク」などのCtoCサービスや「ランサーズ」等のクラウドソーシングサービスを使って、誰でもお金を稼ぐことができますし、政府が副業を後押しする時代です。
また、実際に副業を認めている大手会社の数も相当増えきています。
ちなみに、2017年4月から働き始めた新社会人を対象に実施した働き方の意識についての調査結果では、ネットを使って収益をあげるサービスを利用したことがある人が約6割に達しており、副業ネイティブ世代とでもいうべき世代が台頭してきています。
彼らにしてみれば「普通にやってきたことだけど、何がダメなの?」という感覚になるでしょう。
会社員・主婦を幸せにする副業とは?
高いスキルを持っていたり、ブログ等の閲覧数が増えて広告やアフィリエイト収入が増えると、本業を超えるほどの額になってくる人もいるでしょう。
そこで会社を辞めて専念すれば、それは立派な「本業」であり、その時点で「個人事業主(法人を設立すれば社長さん)」です。
しかし、あえて会社を辞める必要もありません。
会社からの給与と副業による収入を合わせることで生活に余裕が生まれますし、会社で嫌なことがあっても「いつでも辞めれる」と余裕をもつことができるでしょう。正社員として会社に勤めながら副業で月数十万円稼いでいる人はざらにいます。
幸せに生きるために大切なのは「余裕を持てること」「選択肢(オプション)を持っていること」なのです。
また、専業主婦であっても、自分の収入を得ることは夫に対する心の余裕につながります。
「事業型」の副業に挑戦を
私がオススメしたいのは、自分の時間を切り売りする「内職型」の副業ではなく、仕組みで稼ぐ「事業型」の副業です。
「内職型」の副業とは、クラウドソーシングのライティング(文章書き)やデザインの仕事などで、作業量に応じて報酬が得られる仕事のことです。
やった分だけの報酬が入りますので安定感はあるのですが、よほどのスキルがない限りは、昭和時代の「内職」を彷彿させるような時間単価の仕事が中心となるため、労働時間の割には稼ぐことはできないでしょう。
一方、「事業型」の副業とは、ブログを作成してアドセンス広告やアフィリエイト収入を得たりといったような、”自分でサービスを作って売上を上げる”仕事のことです。
かけた時間と労力に対して収入は約束されていないばかりか、最初は多少の経費が出ていくのでマイナス状態からスタートしますし、成功しなければかけた労力とコストは無駄になります。
しかし、いざ軌道に乗ればそれほど時間と労力をかけなくても継続的に収入が得られるようになります。まさに”お金を生み出す機械”を作り上げるイメージです。
もともと「本業」である程度は安定した収入があることを前提にしていますので、それに加えて”時間単価の低い副業(内職)”をやるくらいなら、失敗しても金銭的なダメージはたかがしれていて、成功したら”天井知らずの時間単価の可能性がある副業(事業)”をやった方が良いと思いませんか?
そして、このような、働いた分の収入を得られないかもしれないけれども、天井知らず(アップサイド)の成功可能性がある事業に取り組むのに最も相性の良いやり方が、次に説明する、夫婦によるハイブリッド起業法です。
リスクをコントロールする”ハイブリッド起業法”
上記のような、安定的な収益を得ながら起業につながるような副業や複業をしながらリスクを低くしていくという方法の他にも、世帯(夫婦)で協力してリスクをコントロールするというハイブリッド起業法もあります。
サラリーマンの収入源は1つしかないため、勤務先の会社から解雇されると翌月からは無収入になってしまいます。
そのため、「サラリーマン夫+専業主婦」の世帯は最も大きなリスクを抱えていると言えるでしょう。
2人とも企業の正社員として働いていればダブルインカムで世帯年収を最大化できます。ただし、子供がいない夫婦2人世帯の場合は、支出が大きくなりがちではあります。
そして、子供が生まれると妻は専業主婦になり、子育てが楽になってきた頃に、パートなどの非正社員として働くというケースが多くなります。
この場合、収入が2つに分散されているため、夫と妻のどちらかが仕事を失っても生活していくことはできます。
世帯としての収益の最大化と安定化を考えるとき、夫の給料を増やすことよりも妻の収入を増やす方が現実的で、新たな共働きの形として「サラリーマン夫+妻が起業する」というスタイルが注目されてくるでしょう。
夫が副業が禁止されている企業で働いていたとしても、妻を代表(社長)として会社を立ち上げることに問題はありません。
夫の仕事の知識や経験が活きる分野で夫婦協力すれば、妻も安心感が高まりますし、成功確率も高まることでしょう。
これは銀行からの信用も得られる起業方法でもあります。資金の融資を受ける場合、夫のサラリーマンとしての安定収入があれば、銀行としてもお金を貸しやすくなります。
まとめ
「幸せにつながる副業」とは、
- 副収入があることで本業を辞めることもできるという余裕と選択肢(オプション)を持つこと
- リスクを最小限に抑えたプチ起業(サイドハッスル)・複業(パラレルワーク)
ではないでしょうか?
起業というと大袈裟なものとしてイメージされがちですが、「副業」と「本格的な起業」の間にある『プチ起業(サイドハッスル)・複業(パラレルワーク)』に取り組んで、あなたも「余裕」と「選択肢」を手に入れてみませんか?