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駐車場シェアサービスまとめ

個人や企業が使っていない空き駐車場やスペースを貸し出す「駐車場シェアサービス市場」が拡大期を迎えています。

遊休スペースを保有する個人は、こうしたサービスに登録して副収入を得られる可能性が高まってきました。

駐車場シェアサービス市場は拡大と同時に競争激化

「軒先スペース」「akippa」といったベンチャー企業が先行してゼロから市場を作ってきましたが、2017年には楽天、三井不動産リアルティ、リクルートといった大手企業の相次ぐ参入によって、駐車場数とサービス利用者数が飛躍的に増えて競争が激化するフェーズに突入しました。

しかし、2018年に入ると楽天が5月に、リクルートが6月に撤退するなど、凄まじいスピードで淘汰が進んでいます。事業の採算性を満たす有望な駐車スペースは先行する事業者が既に抑えていることが要因とのことで、有力企業同士の戦いのフェーズに入ってきたと言えるでしょう。

駐車場シェアサービスまとめ

今後も参入企業が増加して市場が急拡大し、サービス提供者間の競争を経たのちに淘汰が進み、最終的には主要なプレイヤーは3〜5社程度にまで絞られていくことになると思いますが、現時点での主な駐車場シェアサービスを以下にまとめました。

特P(とくぴー)

得Pのサイト画像▼運営サイト: 特P

カーシェアの株式会社アース・カーが運営する駐車場予約サービス。外出先近くの空いている駐車場やコインパーキングを検索・予約できます。

駐車場オーナーは、自宅の使用していないスペースや駐車場をシェアして副収入を得ることが可能です。

akippa(あきっぱ)

akippa(あきっぱ)サイト画像▼運営サイト: akippa(あきっぱ)

【運営会社】akippa株式会社
【開始時期】2014年4月

2018年4月時点で会員数は70万人以上、累積の駐車場拠点数も2万箇所を超えました。登録駐車場数は業界首位級へと成長しました。
2016年12月にトヨタ自動車が同社に出資したほか、住友商事、日本郵政キャピタル、JR東日本スタートアップ、ニッポンレンタカーサービスなどが出資と事業提携を発表しており、今後は、MaaS(Mobility-as-a-Service)を軸としたモビリティプラットフォームの構築を目指しています。

主にイベント会場や観光地周辺で不足する駐車場を斡旋するサービスで成長中。
コインメーターが不要なため、空きスペースを駐車場専用にしなくても済み、普段の利用に支障をきたすことなく、空いている日時だけ貸すことが可能になっている。
個人に加えて、イベントや観光シーズンで駐車場不足になる土日や祝日に営業していない企業等もスペースを提供しています。

B-Times

B-Timesのサービスサイト▼運営サイト: B-Times

【運営会社】タイムズ24株式会社
【開始時期】2016年8月

駐車場最大手のパーク24グループが運営する駐車場シェアリングサービスです。

住宅や店舗、ビルなどで空いている駐車場スペースがある土地オーナーは「B-Times」のWebに登録することで、簡単に空きスペースを有効活用することができます。二輪車サイズの省スペースから登録でき、限られた曜日や時間帯、月極の契約が成立するまでの一時的な期間であっても貸し出すことが可能です。

パーク24が運営するTimesの基盤があるため、多くの利用者(ドライバー)にアプローチできるため、スペース稼働率は他社よりも高くなるかもしれませんね。

軒先パーキング

軒先パーキングのサイト画像▼運営サイト: 軒先パーキング

【運営会社】軒先株式会社
【開始時期】2012年10月

駐車場シェアリングサービスをおそらく日本で一番最初に立ち上げた会社。

JAFと提携しており、JAF会員約1800万人が会員割引で軒先パーキングの駐車場を利用することができる。空きスペースのシェアビジネスの先駆的存在で、ビルの軒先や営業中の店舗の空きスペースなど全国2300箇所の空きスペースのマッチングを手がける「軒先ビジネス」の運営も手がけている。

toppi!(トッピ)

toppi!(トッピ)サイト画像▼運営サイト: toppi!(トッピ)

【運営会社】三井不動産リアルティ株式会社
【開始時期】2016年11月

全国1万事業地以上、約20万台の駐車場を管理する「三井のリパーク」の時間貸し・月極駐車場の一部のスペースを転用。都心や観光地など人気のエリアでも駐車スペースを確保できるのを特徴としている。

総務省の調査(2015年)で明らかになった、こうしたサービスに対する「事故やトラブル時の対応に不安がある」という課題に対し、スタッフが現地に赴いて駐車場運営ノウハウをもとに駐車に適した場所か否かを確認。トラブルにも対応できる体制を整えているため、利用者の不安を低減できるとのこと。

スマートパーキング(Smart Parking)

スマートパーキング(Smart Parking)サイト画像▼運営サイト: スマートパーキング(Smart Parking)

【運営会社】株式会社シード
【開始時期】2016年3月

愛知県名を中心に展開してきたが、東海地方や関東地方の不動産管理会社とも提携して賃貸物件の空き駐車場にスマートパーキングの設置を進めている。

専用カラーコーンによって駐車状況をリアルタイムに管理できることが特長。費用を一切かけることなく手軽にコインパーキングのように外部に駐車場の貸し出しができる。
外部への貸し出しを中止する場合は、カラーコーンを撤去してWeb上で中止登録をするだけで済む。さらに、駐車場に実物のカラーコーンが置かれるなど不正駐車抑制の効果もある。

トメレタ

トメレタサイト画像▼運営サイト: トメレタ

【運営会社】株式会社シェアリングサービス
【開始時期】2015年10月

運営会社の母体は、20年の駐車場運営の実績を持ち、年商64億、全国約1,100カ所、約7,500台のコインパーキングを運営する駐車場運営会社(コインパーク)を傘下に持つ。

料金は場所や時間、時期(イベント開催など)等で設定され、予約時にオンラインでクレジット決済される。住宅街ならば1日500円程度、新宿駅周辺なら2,000円程度、繁華街は2,500円~3,000円程度といった設定、そのうち貸し主の報酬は60%。

また、一般的な法人の代表クレジットカードを登録して複数アカウントを管理できる法人サービスにも対応し、社員の経費精算と経理業務の負担を軽減することができる。

Carstay

vanlifeのサイト▼運営サイト: Carstay

バンライフを送る人が全国各地の駐車場や空き地を車中泊・テント泊スポットとして探せるマッチングサービス「Carstay」は、車旅を楽しみたいゲストと、空き地・空き時間を有効活用して、収益化したい地域のホストを繋ぐシェアリングサービス。

自分が保有する空き地・駐車場を登録することで、旅行者に貸し出して副収入を得ることが可能。スマホやPCでかんたんにホスト登録ができる。(所要時間目安:5~10分程度)

空き家問題の解決につながるシェアリングサービスも登場

日本では年々、一人暮らしをしていた親が亡くなった場合など、「誰も住んでいない家をどうするか」という問題が生じてきます。 全国の空き家率は増加の一途で、総務省の統計では平成25年における空き家数は820万戸、空き家率は13.5%となりました。5年前と比べて、空き家数は63万戸、空き家率は0.4%上昇しています。

そういった社会問題の解決とビジネスを組み合わせたシェアリングサービスが登場しました。 ALSOKとタイムズ24が提携して行うサービスで、空き家管理サービス「HOME ALSOK るすたくサービス」のユーザーに対して、タイムズ24が展開するカーシェアリングサービス「タイムズカープラス」のカーシェアリング車両を設置していくというものです。2016年11月15日から東京都の一部地域で開始しました。

空き家の所有者は、カーシェアリングの車両ステーション設置による賃料収入を得ることで資産を有効活用することが可能となります。 また、不定期に空き家へ帰宅した際にも、カーシェアリングが利用できるので利便性が高まると想定しているとのことです。

【アクセストレード独占】モノオク

駐車場だけではなくカーシェアリングも拡大期を迎える

ここまで空き駐車場のシェアリングサービスについて見てきましたが、車のシェアリングサービスも本格的な普及期を迎えています。

自分で所有している車両を使わない時に貸し出すことで副収入につながれば良いという考え方もあれば、貸し出すことを前提に希少性の高い車を購入して稼いでいるというツワモノまで現れています。

カーシェアリング副業で稼ぐ 年間収入100万円超えも!車は男の浪漫とばかりにローンを組んで車を購入することが当たり前の世の中は終わりました。若者を中心に車は所有から利用する時代へと変化してい...

また、駐車場以外にも遊休不動産を時間貸しして収益をあげるタイプのシェアリングサービスや、固定資産ではなく、ノウハウや経験といった無形資産を提供することで収入を得るといったタイプのシェアリングサービスなど、新しい副業につながるシェアリングサービスが続々と登場しています。

シェアビジネスで個人が副業することが可能な時代米国シリコンバレーで、リーマンショック後の2008年頃から広がり始めたシェアリングエコノミーは、瞬く間に世界中に広がり、社会のあり方を変...