個人や企業が使っていない空き駐車場やスペースを貸し出す「駐車場シェアリング市場」が拡大期を迎えています。
遊休スペースを保有する個人は、こうしたサービスに登録して副収入を得られる可能性が高まってきました。
市場拡大と同時に競争激化
「軒先スペース」「akippa」といったベンチャー企業が先行してゼロから市場を作ってきましたが、2017年には楽天、三井不動産リアルティ、リクルートといった大手企業の相次ぐ参入によって、駐車場数とサービス利用者数が飛躍的に増えて競争が激化するフェーズに突入しました。
しかし、2018年に入ると楽天が5月に、リクルートが6月に撤退するなど、凄まじいスピードで淘汰が進んでいます。事業の採算性を満たす有望な駐車スペースは先行する事業者が既に抑えていることが要因とのことで、有力企業同士の戦いのフェーズに入ってきたと言えるでしょう。
空き駐車場シェアリングサービスまとめ
今後も参入企業が増加して市場が急拡大し、サービス提供者間の競争を経たのちに淘汰が進み、最終的には主要なプレイヤーは3〜5社程度にまで絞られていくことになると思いますが、現時点での主な駐車場シェアリングサービスを以下にまとめました。(随時更新予定)
akippa(あきっぱ)

【運営会社】akippa株式会社
【開始時期】2014年4月
B-Times




【運営会社】タイムズ24株式会社
【開始時期】2016年8月
軒先パーキング




【運営会社】軒先株式会社
【開始時期】2012年10月
toppi!(トッピ)




【運営会社】三井不動産リアルティ株式会社
【開始時期】2016年11月
スマートパーキング(Smart Parking)




【運営会社】株式会社シード
【開始時期】2016年3月
トメレタ




【運営会社】株式会社シェアリングサービス
【開始時期】2015年10月
空き家問題の解決につながるシェアリングサービスも登場
日本では年々、一人暮らしをしていた親が亡くなった場合など、「誰も住んでいない家をどうするか」という問題が生じてきます。 全国の空き家率は増加の一途で、総務省の統計では平成25年における空き家数は820万戸、空き家率は13.5%となりました。5年前と比べて、空き家数は63万戸、空き家率は0.4%上昇しています。
そういった社会問題の解決とビジネスを組み合わせたシェアリングサービスが登場しました。 ALSOKとタイムズ24が提携して行うサービスで、空き家管理サービス「HOME ALSOK るすたくサービス」のユーザーに対して、タイムズ24が展開するカーシェアリングサービス「タイムズカープラス」のカーシェアリング車両を設置していくというものです。2016年11月15日から東京都の一部地域で開始しました。
空き家の所有者は、カーシェアリングの車両ステーション設置による賃料収入を得ることで資産を有効活用することが可能となります。 また、不定期に空き家へ帰宅した際にも、カーシェアリングが利用できるので利便性が高まると想定しているとのことです。
駐車場だけではなくカーシェアリングも拡大期を迎える
ここまで空き駐車場のシェアリングサービスについて見てきましたが、車のシェアリングサービスも本格的な普及期を迎えています。
自分で所有している車両を使わない時に貸し出すことで副収入につながれば良いという考え方もあれば、貸し出すことを前提に希少性の高い車を購入して稼いでいるというツワモノまで現れています。
カーシェアリング副業で年間収入100万円超え
カーシェアリングとは何か
会員制で自動車をシェアするモデルのことで、会員は必要な時に必要な時間だけ車を利用できます。
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また、駐車場以外にも遊休不動産を時間貸しして収益をあげるタイプのシェアリングサービスや、固定資産ではなく、ノウハウや経験といった無形資産を提供することで収入を得るといったタイプのシェアリングサービスなど、新しい副業につながるシェアリングサービスが続々と登場しています。
様々なシェアビジネスで個人が副業することが可能な時代
米国シリコンバレーで、リーマンショック後の2008年頃から広がり始めたシェアリングエコノミーは、瞬く間に世界中に広がり、...