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作物のタネ(固定種・在来種)を販売して稼ぐ方法

自分で育てて出費を抑え、同等の収入を得たと考えることができる家庭菜園的な考え方で、しかも世の中の役に立てるのが、作物の種(固定種・在来種)を販売して稼ぐというマイクロビジネスです。

固定種・在来種とは?

遺伝子組換え農作物(GM作物)の作付面積は世界で急拡大しています。アメリカはその中で最もGM作物のシェアが高く、米国で栽培されるトウモロコシの88%、大豆の94%がGM作物となっています。

これらのGMトウモロコシやGM大豆は既に日本へも輸入されて、主に家畜の飼料として使われています。農業貿易の自由化が実現すると、さらに輸入量が増えることになるでしょう。

また、我々が日々食べている野菜はプロの農家が種苗メーカーから仕入れた種を使っていますが、これは「F1種(一代交配種)」といって、人工的に掛け合わされて作られたものです。

このF1種は、違う親同士を掛け合わせた種で、1代目のみ優勢な遺伝子を持つ子どもになります。F1種は、親同士の異なる性質を掛け合わせることができるので、発芽や生育が揃ったり、耐病性があったりして、効率よく大量生産することに優れています。

しかし、生育や形が揃ったりする優性遺伝が出るのは一代限りで、2代目は発芽しなかったり、発芽しても生育しなかったり、親と同じものに育つことはないため、種苗会社から毎年種を購入しなければなりません。世界的な巨大資本の「モンサント」といった名前を聞いたことがあるかもしれませんね。

そうしたF1種が現れる以前(昭和30年ごろまで)は、育てた作物の一番良い状態のものを選抜して種を取って、選抜して種を取って何世代も繰り返してつないできました。そうした自家採種のタネを固定種・在来種と呼びます。

固定種・在来種のメリット

固定種・在来種が、プロ農家ではない栽培者や、作物を食べる消費者にとって良い点は以下のようなものになります。

  1. 固定種・在来種の方が、無肥料・無農薬で育てることに適している
    現代の作物の品種は、農薬と化学肥料の使用を前提に育成されていますので有機栽培に適していません。
  2. 種を同時にまいても、発芽や生育が揃わないために長期間収穫できる
    プロ農家さんにとってはデメリットですが、家庭菜園では却って長所になります。
  3. 野菜が本来の持つ、独自の味を楽しめる
    固定種・在来種はF1よりも味が濃いと言われています。

家庭菜園向けに固定種・在来種を販売するという副業ビジネス

このような長所を持つ「タネで育てた無農薬の作物」を消費者に販売するというビジネスや、食べ物の安全に愛する意識の高い、家庭菜園をしている人に向けて「タネそのもの」を販売するというビジネスが副業として考えられます。

種は1度販売してしまったら購入者は自分で種を確保できるようになるのでリピートにはならないかもしれませんが、固定種・在来種を次代に残し、普及させていくことにもつながる意義のあるビジネスだといえるでしょう。

固定種・在来種の種を購入できるサイト

固定種・在来種の種を入手できる4つのサイトを以下にご紹介させて頂きます。種を手に入れたら、早速撒いてみて、作物を育てたら、種をとるための実を残して種を取りましょう。

GM作物でもなく、F1種でもない、自分で育てた安全な作物の収穫と、固定種・在来種の種という2つの宝物を得ることができます。

まとめ

自然農法・無農薬といった「育て方」については認知が進んできていますが、「タネ」に対する安全性についてはまだまだ知られていないと思います。

少しでも安くて綺麗な(大多数の消費者が支持する)野菜を、プロの作り手が早く、安く、大量に生産するために、不自然で巨大な農業ビジネスが出来上がってしまいました。しかし、そうした技術がなければ、世界は今よりも食料不足に悩まされていたかもしれません。

このような安全な種子や安全な育て方は、経済合理性が低いため、巨大資本とは相いれませんが、その分、小さなビジネスとして成立する可能性も高いのではないでしょうか。

自宅でも気軽に取り組める家庭菜園ビジネスに関する「マイクログリーン栽培で副業 アメリカでは月22万円稼ぐ猛者も」という記事も参考になると思います。

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