個人が保有する物件の空きスペースを有効に活用するシェアリングサービスとして最も有名なのはエアービーアンドビーですが、宿泊目的以外にも、空間を時間貸しすることで資産を有効活用することを可能にするスペースシェアリングサイトがあります。
セミナーや料理教室、撮影会、パーティーなどの様々な利用用途がありますが、最近ではリモートワークの普及に伴って、プライベート空間でテレビ会議や面接をしたりするような1人用の個室需要が高まってきています。
また、自宅に仕事用スペースを新たに設けるために荷物を預けるための物置としの空間利用の需要も増えています。
目次
空きスペースシェアリングサイトとは?
空きスペースシェアリングサイトとは、パーティーや個人教室を開催したり、写真撮影をしたりする等の目的で、一時的にお部屋や会議室等のスペースを借りたいユーザーと、保有物件を活用したいオーナーとを結ぶマッチングサービスのことを意味しています。
シェアリングエコノミーのブームもあり、様々なサービスが誕生していますが、その中から有力なサイトを7つ選んでご紹介します。
空きスペースシェアリングサイト7選
モノオク
▼運営サイト: モノオク
収納・保管に困る荷物を預けたい人(ゲスト)と、空いたスペースを物置きとして提供したい人(ホスト)をマッチングする個人間の物置きシェアリングサービス。
ホストは使っていない部屋やオフィス、余った倉庫などの空きスペースでゲストの荷物を保管することで、収入を得ることができます。空きスペースさえあれば、ノーコストで誰でも簡単に収益を得られることが特徴です。
東京都内では1畳あたり6,000〜7,000円/月が取引価格相場となっており、12畳以上の広いスペースを運営して、月に10〜15万円の収益を上げているホストもいます(スペース利用料からサービス利用料30%を差し引いた金額がホストの売上)。
収納シェア
▼運営サイト: 収納シェア
LIFULLトランクルームが運営する、空きスペースと荷物を預けたい人を繋ぐ、収納シェアリングサービス。
空きスペースの掲載にかかる費用は無料。荷物を預けたい人との取引が成立して、収益が発生した時点で成約手数料が発生する仕組みとなっています。貸出料金は法人トランクルームの50~80%程度、最低550円/月(税込)から100円単位で設定可能です(2021年10月5日時点)。
日本最大級のトランクルーム検索サイト「LIFULLトランクルーム」との集客面での相乗効果が見込めるほか、貸し出しスペースに置かれた荷物は保証サービスの対象となるといったメリットもあります。
スペイシー
▼運営サイト: スペイシー
500円からの格安スペースも掲載しています。
スタートアップの会社で営業時間外・週末を会議室として掲載したり、シェアオフィス会社で空いているオフィスを会議室として掲載したりして収益化するといった物件掲載者の事例も紹介されています。
スペなび
▼運営サイト: スペなび
レンタルスペースを借りたい人と貸したい人をマッチングする検索サイトです。
レンタルスペースの登録は無料。スペース利用料の20%(税別)をスペなびに対して支払います。
インスタベース
▼運営サイト: インスタベース
セミナーや説明会、会議、パーティーや料理教室等の様々な用途でレンタルスペースを借りたい人と空きスペースを貸したいオーナーの収益化を支援するサービスです。全国2,100件以上のスペース登録があります。(2017年5月現在)
スペースマーケット
▼運営サイト: スペースマーケット
貸し会議室から民泊まで、約6,000ものユニークなスペースの予約から支払いまでワンストップで簡単に行えるサービスです。用途は、パーティー、会議、写真撮影、ロケ撮影、個展・展示会、演奏、スポーツなど多岐に渡ります。
物件所有者(ホスト)は、物件の掲載に際しては費用は無料。時間/1日レンタルの場合は30%、宿泊の場合は10%を手数料としてスペースマーケットに対して支払います。
軒先ビジネス
▼運営サイト: 軒先ビジネス
その名前の通り、軒先のスペースをちょっとした物販をしたい個人が借りれるような形で始まったサービスです。 サービス開始は2008年と早く、シェアリングサービスに関しては日本では先駆けの会社です。2020年5月現在、登録スペース数は7000件以上、登録利用者数は10,000件以上となっています。
スペースの登録は無料。利用があった場合のみ、システム利用料としてスペース利用料金の35%(税別)を軒先ビジネスに支払います。
時代は”所有”から”利用(シェア)”へ
PWCの調べによれば、2013年に約150億ドル市場だったシェアリングエコノミーの市場規模は、2025年には3350億ドルにまで拡大するだろうという予想が発表されています。日本においても2020年には600億円規模という予測が発表されています。
時代は”所有”よりも”共有(シェア)”に向かっており、中途半端な企業よりも、小回りの効く個人の方が効果的に稼ぐことができる時代が近づいてきているように思えます。
おわりに|その他の個人資産をシェアして副業できるサービス
同じく、空いているスペースを貸し出して稼ぐモデルとして『駐車場』があります。駐車場に特化した駐車場シェアリングサービスについて紹介していますのでこちらの記事もご覧ください。
また、駐車場つながりで、個人資産をシェアして副収入を稼ぐ手段として、車のシェアリングサービスもあります。コロナ禍でカーシェア市場の拡大は一旦踊り場を迎えていますが、”所有”よりも”共有(シェア)”という時代の趨勢は変わらないことが想像されるため、再び拡大に転じることが予想されます。
“シェア”で稼ぐことを前提に購入する資産を選択するという時代が既に到来しています。